ヒューマンドラマ

短編小説『午前二時のテディベア』

残業帰りの深夜2時、立ち寄ったコインランドリーには強面の男がいた。彼が大量のボロボロのぬいぐるみを乱暴に洗う、その不器用で優しい理由とは?疲れた現代人の心をそっと温める、癒やしのショートショート。
コメディ

短編小説『ゼロの迷宮』

会社の経営計画発表会。極度の緊張の中、壇上に立った沖田が資料の端に見つけたのは「単位:千円」の絶望的な五文字だった…。桁数の暗算にゲシュタルト崩壊を起こす会社員のパニックを、無駄に重厚な純文学風の筆致で描く共感必至のビジネス短編小説。
コメディ

短編小説『守礼門の滞留』

「なんくるないさ」その言葉は都会の喧騒にかき消された――。沖縄サミットから四半世紀。財布という牢獄から、レジスターという関所へ挑む二千円札の運命とは。渋沢栄一にも北里柴三郎にもなれなかった「門」の悲哀を描く、純文学風のユーモア短編小説。
童話・寓話

短編童話『虎の威を借りる狐 ~三匹の小さな「トラ」さん~』

秋の森を舞台に、トラの着ぐるみを着たキツネの三兄弟が大奮闘!意地悪な鳥を驚かせるつもりが、持ち前の可愛らしさが溢れてしまい……。失敗しても笑顔になれる、心がほっこり温まる癒やしの短編童話です。隙間時間の読書やお子様の読み聞かせにおすすめ。
ヒューマンドラマ

連載小説『感情の忘れ物3 巣鴨・峰岸理沙編』第8話(最終話) ~巣鴨の弟子と新宿の教育係~

事件後、一命を取り留めた理沙の教育係に任命されたのは、まさかの新宿の須藤だった。「吸うな、見るだけにしろ」。スパルタ指導の下、理沙は感情との正しい付き合い方を学び、成長していく。感動の第3シーズン完結編。
ヒューマンドラマ

連載小説『感情の忘れ物3 巣鴨・峰岸理沙編』第7話 ~黒いヘドロと人間のパイプ~

完全に暴走し、巨大なノイズの塊となった理沙。彼女を救うため、相沢が須藤に提案した策は「須藤自身の体をパイプにする」という危険な賭けだった。須藤を通してヘドロを引き抜き、相沢が浄化する。命懸けの「摘出手術」が始まる!
ヒューマンドラマ

連載小説『感情の忘れ物3 巣鴨・峰岸理沙編』第6話 ~地蔵通りの阿鼻叫喚~

平和だった巣鴨が地獄絵図に。暴走した理沙が撒き散らす悪意の伝染により、人々は欲望を剥き出しにして争い合う。街全体を覆う瘴気を察知し、吉祥寺の管理者・相沢と、新宿の掃除屋・須藤、二人の能力者が巣鴨の地下へ降り立つ。
ヒューマンドラマ

連載小説『感情の忘れ物3 巣鴨・峰岸理沙編』第5話 ~腐ったミカンと偽善の香り~

蓄積した負の感情が理沙の五感を狂わせる。親切な老婆の笑顔が腐って見え、善意が偽善の悪臭に変わる。壊れた理沙は、ボランティアの男性に自身の体内の「悪意」を注ぎ込み始める。巣鴨の地下で、悲しき「悪意の女王」が誕生した。
ヒューマンドラマ

連載小説『感情の忘れ物3 巣鴨・峰岸理沙編』第4話 ~孫の夜泣きと黒い金平糖~

泣き叫ぶ子供と疲弊した母親。理沙は鋭利な嫉妬の感情「黒い金平糖」を飲み込むが、喉が裂けるような激痛と共に、背中の痣が「黒い蔦(つた)」へと変貌し肉体を侵食し始める。自身の体が自分のものでなくなっていく恐怖に、理沙は夜の洗面所で絶望する。
ヒューマンドラマ

連載小説『感情の忘れ物3 巣鴨・峰岸理沙編』第3話 ~定年退職の万年筆~

雨の巣鴨。定年退職した男性の虚無感を「冷たい霧」として吸い取った理沙を、激しい悪寒と目眩が襲う。人助けをするたびに体調が悪化し、背中の痣は不気味に脈打ちながら拡大していく。彼女の身体に起きている異変の正体とは。